ペルー旅行4日目 マチュピチュ遺跡観光 |
旅行4日目、いよいよツアーのハイライトであり、私の昔からの
憧れであった謎の空中都市、マチュピチュ遺跡へ! マチュピチュまではクスコから高原列車で3時間半から 4時間ぐらい。ペルーの列車は朝が早い。基本的に朝早い時間 にしか運行していないのです。よって、ささっと朝食を済ませ 早くにホテルを出発してクスコのサンペドロ駅 6時発のディーゼル列車に乗っていざしゅっぱ〜つ☆ |
列車は、クスコの街を囲む山々をスイッチバック運転でゆっくりと登っていき
峠を越えるとあとはマチュピチュまで下りとなる。 日干し煉瓦の簡素な家や放し飼いの犬、道端の露店で仕事前の朝食を取っている人々、 学校に遅刻しそうなのか、制服姿で山道を走っている子供たちなどなど・・・ のどかな朝の景色を眺めながら、列車は進んでいきます。 車内にはフォルクローレのCDが流れていて、アンデスの雰囲気満点で素敵でした☆ そうそう、放し飼いの犬って書きましたけど、クスコを始めとする山岳地域では 本当に犬がた〜くさん居て、あっちこっちでウロウロしています。 どれが飼い犬でどれが野良犬だか分からないけれど、人がそこらへんに居るのと同じくらい 当たり前のように犬たちもそこらじゅうで見かけます。 |
アグアスカリエンテスの駅へ到着してすぐに、マチュピチュへ登る乗り合いバスへ乗り込む。
麓から遺跡まではバスで20分から25分ほど。かなり急なカーブの道を登っていく。 遺跡の入り口でバスを降りて、上着などのかさばる荷物は入り口で預かってくれます。 カバン一つあたり4ソル(又は2ドルでお釣りを貰う)かかりますが、遺跡観光は結構歩き回るので いらない荷物は預けて、なるべく身軽で行った方がいいです。 それから!マチュピチュは日差しが強く、さえぎるものもないので 日焼け止めと帽子が必需品です。虫も多いので、虫除けスプレーもあると良し。 準備も整い、遺跡へ向かう。この入り口からはまだ何も見えていないんですよ。 しばらく山を登り、開けた平地に出ると突然遺跡が目に飛び込んできた。 まさにその景色は、テレビなどで最もよく見られるものと同じもの!私がずっと憧れていたもの! ここへたどり着くまで全く姿を現さなかった遺跡が、今、私の目の前に広がっている! この瞬間の感動は言葉ではいいつくせないほどでした・・!
クスコからウルバンバ川沿いに114km下った所、標高2,280mの山の頂上にあるマチュピチュ。 マチュピチュの「マチュ」とは「老いた」、「ピチュ」とは「峰」という意味。 正面奥に見えている尖った頂はワイナピチュ。こちらは逆に「若い峰」という意味。 尖った断崖絶壁の山の急な斜面の終わりに突如として現れる石の都市。 下からはもちろん、空中からしか存在を確認出来ないことから”幻の空中都市”とも呼ばれている。 征服者のスペイン人から逃れるために、あるいは復讐の計画を練るために、 インカの人々が作った秘密都市だったとされている。 総面積は5ku、その半分の斜面には段々畑が広がり、西の市街区は神殿や宮殿、 居住区などに分かれていて、周囲は高さ5m、厚さ1.8mの城壁で固められている。 それにしてもこの段々畑、ものすごい急なところや、せま〜いところまで あらゆるところに作られていて驚きます。下を見れば断崖絶壁だしね。 こんな幅の狭い急な畑での農作業はさぞかし大変だったんだろうな〜。
マチュピチュ遺跡は1911年7月、アメリカ人歴史学者のハイラム・ビンガム氏によって発見された。 彼は、征服者のスペイン人をはじめ今まで誰も見つける事の出来なかった幻の都を長年捜し求め 1人ウルバンバの渓谷をよじ登り続けた。 そんな中、マチュピチュの麓に唯一あった民家に住む少年から その都の場所を知っているという話を聞く。彼はその少年と共に険しい絶壁をよじ登り 草木に覆われ廃墟となった幻の都市を発見したのです。 だから正確に言えば、第一発見者ではないかもしれませんが・・・(笑) 正式にマチュピチュを遺跡として発見し、発掘作業を進めたのは彼ですからね。 1912年、1915年と大掛かりな発掘調査が行われ、この遺跡の名は一躍世界中に広まっていった。 スペイン人による征服後、クスコやその他の町はことごとく破壊され、インカの建築様式を 忠実に再現することは非常に困難となったが、ここマチュピチュはインカ時代の失われた過去が スペイン人の手も加わることなくそのまま残されている、とても貴重な遺跡である。 16世紀の半ば、インカの人々は高度な文明の栄えたマチュピチュを突然捨てて さらに奥地へと消えていってしまった。 1911年に発見されるまで、400年以上の間にわたって、人目に触れる事なくひっそりと 存在していたマチュピチュ。遺跡にまつわる多くの謎は未だに解明されていない。
超有名なあの遺跡正面からの写真を取っていた平地の後ろに葬儀の石がある。 右側は階段のようになっていて、上面は広く平らになっていた。 近くの墓地からは170体以上のミイラが発見されているそうだ。 上の写真を見ていただくと、左側に丸い穴が開いた出っ張りがあるのが分かるでしょうか。 その穴に紐を通し、生贄の動物を台にくくり付けて神に捧げたのだという。
段々畑を通ってマチュピチュ遺跡の入り口へと向かう。 この入り口は「太陽の門」と呼ばれ、市街地に入るための正門だったという。 門の両脇にはくぼみがあり、昔は両開きの扉があったのではないかと言われている。 想像よりかなり小さな入り口だけれど、しっかりとしたインカの石積み技術で作られています。
さらに進み、階段を登っていくとマチュピチュ遺跡で最も高いところへたどり着く。 そこにはインティワタナという大きな石が置かれている。 不思議な形をしていますが、真ん中に突き出した35cmの石柱の角が東西南北を指し 太陽暦を利用していたというインカ人に種まきや収穫、祭事の日を教えていたといわれている。 要するに、日時計として使われていたという事ですね。 また、この石に手をかざすと太陽のエネルギーを得られるというジンクス(?)があるそうなので 私も手をかざしてきました(^−^) なんとなく手のひらに熱いものを感じた気がしたけど気のせいかな?(笑) 遺跡の中で唯一、カーブを描く建物が「太陽の神殿」である。 このマチュピチュの中の最も象徴的な建物と言えるでしょう。 建物の正面と右側に同じような窓があり、冬至の日の出の時に正面の窓から光が差し込み 夏至の時には右側の窓から光が差し込むというつくりになっているそうだ。 また、この神殿は女性の子宮の形を表しているという一説もあるのだそう。 その太陽の神殿の下は歴代の王のミイラを安置する「陵墓」となっている。 階段状の壁はヘビをかたどったと言われているそうです。 神殿の真下にミイラ・・今の感覚からいうとちょっとコワイ感じがしますが インカの人々は王のミイラを常に身近に置いて大切に扱っていたようです。
みなさんそろそろ遺跡の説明にも飽きてきた頃だと思いますのでこの辺にしておきます(笑) 私達がマチュピチュを見学したのはだいたい2時間ぐらい。 こんな少しの時間じゃまだまだ物足りないし、いけなかった場所もあるけれど 帰りの列車の時間などのことを考えると、これが限界なんですよねー。 一日中観光するには、マチュピチュにあるたった一つのホテル(すごく高いらしい)に泊まるか、 麓の村、アグアスカリエンテスのホテルに泊まるかしないとダメなんです。 今回私たちは、クスコに戻らなければいけなかったので、仕方ないですけどね(;_;) もっともっとマチュピチュに居たかったけど。。段々畑で昼寝をしている西洋人を とっても羨ましく横目に見ながら遺跡を出ました。 死ぬまでにまたここに来れたらいいなぁ。今度はトレッキングツアーなんかもいいな。 でも体力・持久力の無い私には無理か・・(^^;)
遺跡を出て、マチュピチュ唯一のホテルの下にあるレストランで昼食を取る。 山登りと遺跡めぐりでかなり疲れていたので、逆にあまり食べられずに終了。 預けた荷物を受け取って、山を下るバスに乗り込んだ。 バスの窓から外を見ると、オレンジ色の派手な民族衣装を着た2人の少年が手を振っていた。 これがウワサの「グッバイ・ボーイ」だ!皆さんはご存知でしょうか? 結構テレビでも何度も取り上げられていたので見たことある方もいらっしゃると思いますが 彼らはバスより早く走るスーパーボーイ達なのです! バスが出発すると同時に少年は走り出します。バスは専用道路を走っていきますが 彼らは古くから使われているインカ道などの険しく細い道を駆け下りていく。 バスが山を下っていく途中、前方にオレンジの服を着た少年が手を振っているのが見えた。 バスが通りすぎる瞬間大きな声で「さ〜よなら〜!」と叫んでいる。 そしてさらにその先の道でも少年がバスを待ち構えていて、さ〜よなら〜!と叫ぶ。 これがアグアスカリエンテスの駅に到着するまで5,6回続く。 これ、何人かの子供たちがあちこちでバスに手を振っているのではない。 頂上から麓まで、ぜ〜んぶ1人の同じ少年がやっているのだ! 彼らは急なマチュピチュの斜面を猛スピードで駆け下りて、バスの先回りをしているのだ。 バスがゆっくり走ってると思ったら大間違い!急カーブのある山道でもかなりの早さで ガンガン山をくだっていきます。それより早く走る少年、本当に凄いです!w(゚0゚)w 一番下まで行くとバスに乗り込んできて、最後の「さ〜よなら〜!」を言います。 車内のお客さんは拍手喝采。みんな大喜びでした☆ 降り際にチップをあげたんだけれど、さすがのグッバイ・ボーイも相当お疲れの様子。 頂上で見せた笑顔とはうってかわって、汗だくで目は落ち窪み、声もか細くなってました(笑) そりゃ〜いくら彼らでもキッツイだろうねぇ〜!あんな斜面を駆け下りるんだから。 これが出来るのは1人で1日に2回が限度だそうです。 でもみんなから1ドルずつぐらいチップが貰えるから、結構いい稼ぎになると思います。
麓の露店街を通り抜けて駅へ向かい、クスコ行きの列車に乗り込む。 帰りも行きと同じルートで3時間半〜4時間かけて戻って行く。長い道のりだ〜。 しだいに外も暗くなってくる。外は山ばかりでもちろん街灯なんてありゃしないから 本当に真っ暗になってしまいます。しかも列車内の明かりは蛍光灯でなく白熱灯。 気持ち程度の薄暗〜いオレンジ色の明かりがボンヤリついているだけなので、 ものすごい眠気を誘われました・・(^^;) すっかり眠ってしまっていた時、同じツアーの人の「星がすご〜い!」という声で目が覚めた私。 急いで外を見てみたら、見たこともないほどの数の星たちが空に輝いていました! 普段オリオン座が見えただけでも喜んでいるのに、もはやどれが何座かも分からないくらい ものすごい沢山の星が見えたのです(^−^*) その時、現地係員さんが南十字星が見えるよ!と教えてくれました。 さっきマチュピチュでも話題に出てきた南十字星! 十字架を横にしたような形を作っているこの星をはっきりと確認することが出来ました。 北半球にある日本からでは絶対見ることの出来ない南十字星を見ることができ、そして 空一面に広がる沢山の星を見られて、とても感動しました! あの吸い込まれそうなほどの美しい星空、一生忘れません・・・☆★ 暖かいオレンジ色の光を放つ美しいクスコ市内の夜景を見ながら、列車は9時頃クスコへ到着。 そのままホテルへ戻って、ホテルのレストランにて夕食を取る。 ソパ・デ・クリオヨという、スープに細いパスタと牛乳が入っているものを食べました。 これはなかなかイケましたね。美味しかったです♪ 夢のような長い一日が終わり、部屋に戻って一息。 永遠の憧れであったマチュピチュに行けたことの感動を胸に眠りについた。 あ、そうそう言い忘れてましたが、マチュピチュは私達が行ったこの日の前日まで 4日間もずっと雨だったらしいんです。ほんとラッキーでしたよ!私って晴れ女! さ〜て、5日目は豪華高原列車に乗ってクスコからプーノへ移動します!
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